印章

 昨年の暮れに思い立って、新しい印鑑を作ることにした。厳密に言うと、7年ほど前作ってもらったものに追加する物である。すでに個人用で5課、法人用に3課取得してある。この◯個と呼ばず、◯課と数えるところが、なんともプロっぽい。

 個人の5課の内訳は、実印、銀行印、仕事印、認印、家庭印。法人はこれまた実印、、銀行印、そして社印。社印に関してはかなり大きくてユニークな書体なので、いろんな人からどこで作ったのと聞かれる評判の良さ。実はぼく自身も知人の会社のその社印のユニークさに惹かれこの印章作成者を紹介してもらった。

 今回新しく頼んだものは会社で使う仕事印と住所等が入った会社印。後者はいわゆるゴム版というやつで代用されているものだ。この残り2課とすでにある3課を合わせるといわゆる法人印もコンプリートとなる。

 どうして以前の注文時に全部作らなかったかというと、ある程度会社が大きくなるまでは、今回お願いしたものは不要ということでペンディングしていたのだ。なんせ1課の費用が高い。

 この度、いよいよコレクションを完成させる時期到来とばかりに発注に伺わせてもらった。

 先生曰く、印章は朱肉を吸わせて木製本体がどんどん赤く染まったほうがいいという。先生の使う印章はそれは見事に朱に染まっている。

 そんなことから新年から使う朱肉を一新しようと暮れのデパートに買い物に行った。先生は「文化朱肉」というものがいいと言う。そこで丸山工業の「文化朱肉」を探し求めたのであるが、どこにも在庫がない。取り寄せである。それでは面倒ということで、文化朱肉ではない、いわゆるクラシックな練りの朱肉を買った。印章の間にゴミがくっつく昔ながらの和紙ベースで練られているやつである。

 知らなかったのだが、朱肉には濃淡数種の色がある。そこで最も厳かな雰囲気をまとう濃赤茶を選んでみた。そして新年、先生に聞きたいことがあり電話し、この色のことを伝えたら、それではダメだという。朱肉はいわゆるほんとうの朱色がいいという。

 え。結構したんですけどこの朱肉。日本橋の高島屋まで行って買ったのに。ああ。

 

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